鉄道技術の標準化に貢献
阿部則次「平成25年度標準化活動貢献者表彰」受賞

阿部則次「鉄道保線振興基金2017年度保線ノーベル賞」受賞
主な業績
1. 乾式法接着絶縁レールの開発(昭和56~57年度)
接着絶縁継目が開発された当初は「湿式法」と呼ばれ、硬化剤と硬化液を混ぜ合わせてガラスクロスに塗布してから圧着して、加熱硬化する方法であった。これに対して、あらかじめ化学工場においてガラスクロスに接着剤を塗布したプリプレグを製造しておき、これらを工場にて圧着して加熱処理する「乾式法」による接着絶縁レールを開発した。
2. 総研型踏切舗装版の開発(平成元~3年度)
従来の踏切の構造として最も多く敷設されている敷板踏切は、木まくらぎの軌道であり、PCまくらぎ化された一般軌道に比べ構造的に劣る。踏切部の保守作業のためには鉄道と道路の両方を通行止めにする必要があるため、作業時間の確保が難しく、軌道保守が困難であった。そこで、低コストで保守省力効果の高い総研型踏切を開発した。

3. 橋まくらぎ用調節形レール締結装置の開発(平成13~14年度)
在来線の橋りょう上で使用するレール締結装置は、軌道変異を整正する際、ねじ釘の打ち換え作業が必要となるため、橋まくらぎには不要なねじ穴が多数残存し、橋まくらぎの劣化の要因となっていた。また、過去に開発した横圧受け金具を用いた調節形レール締結装置は、橋上ガードおよびフックボルトに影響されレールの左右調整作業が困難な状況にあります。そこで、在来線の橋りょう上でフックボルトや橋上ガードレールに支障することなく、高低および通りの位置調整が可能なまくらぎ用レール締結装置を開発した。
4. 軌道におる新幹線脱線対策の開発(平成16~19年)
平成16年に発生した新潟県中越地震で、走行中の新幹線列車が脱線したことを受けて、脱線防止ガード、脱線後の被害を軽減する逸脱防止ガード、車両側の対策である車両L形ガイドの機能を十分に生かすためのレール転倒防止装置、地震対策用接着絶縁レールを開発した。
5. レール締結装置等の軌道材料に関するJIS原案の作成(平成25年度)
延べ6年間に渡り、レール締結装置等の軌道材料に関する各種のJIS原案作成委員の委員として、規格案の制定作業に主体的に貢献した。また、日本発の国際規格である「合成まくらぎ」の規格はJIS規格がベースとなり、このJIS規格の作成に大いに貢献した。この功績により、国土交通省から鉄道分野における「平成25年度標準化活動表彰」を受けた。

