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NIKKI バリアフリーフィランジウェイ

挑戦!「バリアフリーフランジウェイ」新線路56巻 2002年3号より

ほとんど不可能に近い難問ではありますが、欲しいものは欲しい、何とかならないかと思い詰めて、ねばりつづけているテーマがこれです。 
踏切のフランジウエイ(幅65ミリ、深さ37ミリの溝型の空間)とは、鉄道車輪のフランジの通過すべき空間であって、これを確保するというのは保安上の絶対条件です。新しい踏切を考えたりする場合にフランジウエイ空間が確実に維持できる、間違えのない構造としておくことが大切だと考えています。
しかし、これは鉄道の側の都合からの決まりであって、踏切という設備を共用している道路側からすれば不都合な話という事になります。道路の表面が平坦堅固であって欲しいということは、法令規則などというもののお世話にならなくても、誰でも明快に主張できる基本的なニーズと言って良いでしょう。上記の溝型空間なるものはたかだか65ミリ×37ミリという寸法ではあっても、このニーズに道路幅員の全幅において真向から逆らう落とし穴的物件である(すなわち、バリア)ということもできそうです。 
 現実の問題としては、道路・鉄道が鋭角で交差している踏切で自転車が転倒する。タイヤ幅の小さい乳母車がバランスを崩す。というようなケースに対して設備上打つ手はないのだろうかというのが事の先端です。 
 手を着けてからかれこれもう5年。難問にてこずってるだけで先の見えない状況のままですが、「挑戦は続けるんだ」という決意表明を新線絡の活字にしてしまうことでハズミをつけられないかという変な話にお付き合いいただいてる訳です。 
 

最初にやってみたのがジャバラ方式という詰めゴムです。

フランジウエイの溝の中に車輪フランジがかき分けて進む時の水平方向のカには砥抗少なく、自転車タイヤ等の垂直荷重は支えてくれるようなものを立て込んでやれば何とかなると考えたものです。効果ゼロではないものの詰めゴムの位置決めが難しく、車輪フランジに近づきすぎると急速に摩減破損し、離れれば自転車タイヤ等に対する支持機能がなくなるという状況から、気休めアクセサリー的であること。吸い殻落ち葉等をため込む効果があることなどが反省点となっています。 
図は鉄道側の通過軸数がごく少なく、かつ低速な踏切でフランジウエイの全幅を詰めゴムでレール踏面の高さまで塞いでしまうやり方です。車輪フランジが詰めゴムのゲージコーナ一部付近を下へ押し付け変形させて通って行く様に断面寸法を工夫してあります。 
詰めゴム相互間のレール長さ方向の継ぎ目のすき間が絋がる。同じくこの継ぎ目部分がフランジで揉まれて変色・変形する傾向があるなどの問題点はあるが、前記のジャバラ方式よりは耐久性・パリアフリー性に勝っています。 
鉄道車輪の通過数の多い場合に何年もつか、取り換え周期、経費はどうかなど引き続き調査検討という段階です。
敷設試験結果からは、こちらも未完成、不十分と言わざるを得ないのが現状です。状況をよく観察し、そのなかから改良策あるいは新しいアイデアを模索していくつもりです。
疑問をギブアップしないで粘りまくってます。という自慢はあんまり映えません。次回の本濶では「成功しました。使ってくださいと」いう自慢話にしたいものだと改めて意気込んでいます。
 

挑戦!「バリアフリーフランジウエイ」のその後
 

平成14年3月の本濶・・・・・ほとんど不可能に近い羅問ではありますが、欲しいものは欲しい、何とかならないかと思い詰めてねばりつづけているテーマ・・・・・でご披露したフランジウエイ惰追開発の続報です。

前回示した断面形状のものが、ゴムは大分痛んで来ていますが、斜角踏切での自転車などの転倒防止策としてはなんとか役目を果たしております。とは言っても、施工例は伊豆箱根鉄道大場駅の車両基地入庫線の斜角踏切(道路幅員7.5m)   1箇所のみです。第1歩だけは踏み出すことは出来ましたが、『不可能に近い難問』という実感は依然としてかわりません。 
曲がりなりにも3年もったので、詰めゴムを新品に取替えれば良いというのでは、疑問に挑戦という初心の意気込みに反する事になってしまいます。 
もう一息、もうひと粘りしてやろうじゃないか、ということで、図の様な断面の改良型詰めゴムを伊豆箱根鉄道さんにご提案したいと準備中です。この詰めゴム形状に期待できる追歩は何か、どうして一歩前進といえるのか? 旧設計約3年間の使用経験についての説明が必要です。 
前回の報告にもある『詰めゴム相互間のレール長さ方向の絹目の隙間が拡がる』傾向が不規則におきて(勝手に好さな方向へ歩き出してしまう)場所によっては20cmほどの欠損部を生じてしまう様になりました。はじめは施工(平成13年2月)時の詰めゴム押し込みによる残留応力が解放された事による一時的なものと解釈し、位置直し(平成15年7月施行)を行えば収まるものと期待していましたが、その後も解消せず、これは詰めゴムとこれを支承する下部構造との間の接続が不確実だったことに原因があり、詰めゴムの匐進を確実に止める仕掛けが必要だという重要な問題を教えられたのです。 
 あれこれと思い悩んだ結果やっとたどりついたイメージから図の形状が生まれました。この詰めゴムではレール締結間隔50cmの連接軌道プロックにおいて、2締結すなわち1mごとにVバネ締結部に堰板様の金具を締結部品の一部として組み込み、この堰板様金具の丸穴2個に詰めゴム支持のPC鋼棒を張り渡せば、これによって匐進の恐れなしにパリアフリーゴムシュートをセッドできる事になるという訳です。
この構想でゴムシュートの耐久試験(写真)をしました。・・・・・押し出し成形専門のゴム工場の実験室を借りて、連軌プロック2個を据え付け、 2mレールを2本セットする。その上に車軸1本のせて往復運動させておけばフランジウエイに取り付けたゴムシュートのもまれ方を観寮しながら通過車軸数耐久限度の見当がつけられる・・・・・ 。
やっているうちに面白い事に気がつきました。ゴムシュートは1m単位で取り付け、取り外しが出来るのです。単なる堰板状の金具というだけではそうはならないが、金具にちょっとした仕掛けをすれば、思いがけない機能のおまけがつきます。おまけは作業性の向上です。ゴムが痛んだときに夜間作業(閉鎖工事+通行止めという様な大騒ぎをしないで取り替えが出来ます! また、ゴムシュートの形状、材質などの改良案について写真の様な室内実験を省いて現在で気軽に1m単位で性能比較することも可能になります! 
ちょっとした仕掛けとは如何なるモノであるか。これは、例えて言えばマリックさんの手品の種のようなものなので残りの字数では説明不能です。(まだ、パテント出していませんし!) 
面白くなってまいりました。