会社沿革

HISTORY

新交通システムヘの取組み

ユーカリが丘線への取組み

▼ポートアイランド線

中量軌道輸送システムとして、新交通システムが唱えられた最初の路線が神戸の「ポートアイランド線」であったが、神戸市に引き続いて、昭和56年3月大阪市が「南港線」(6.9 km,)を開通させていた。神戸・大阪に引き続いて誕生したのが、東京と成田を結ぶ京成成田線の志津一京成臼井間に新駅京成ユーカリか丘駅をつくり、デベロッパーか開発したニュータウンとを結ぶ「ユーカリが丘線」である。

この「ユーカリが丘線」は、前二者の新交通システムとは次の点で異なっていた。まず民間デベロッパー(卸山万)による初の新交通システムの取り組みであったこと、次に“VONAシステム’'が採り入れられているということであった。

VONAシステム(Vehicles of New Age)とは、いままでの電車 地下鉄 モノレール バスなどの利点を採り入れた "Electric Bus Train"という考えの輸送システムである。
VONAシステムは、三井物産と日本車輌によって共同開発され、すでに昭和47年千葉県の谷津遊園において実用化され、当社も締結装置については参画していた。ユーカリが丘線はニュータウン内交通機関として熊谷組によって施工された。第1期工事は、昭和54年春に着工され本線・側線・車輌基地の合計3.097 kmで、軌道の構造は中央案内軌条、道床は高架部において鋼桁、PC桁、地上においてRC桁の方式が採られた。案内軌条は、H-450 X 250 X 19/16 mmの H鋼レールが使用された。当社は、案内軌条用締結装置の発注を日本車輌から受け鋼桁用およびコンクリート用の2種類の設計・試作を行った。昭和55年8月、日本車輌名古屋製作所で案内桁の強度試験と並行して、締結装置の応力および変位の試験を行った。
締結装置の内鋼桁用は、鋼横桁上の案内軌条架台に受台を溶接し,コンクリート桁用は横桁に受柱を現場で埋め込みH鋼下フランジをそれぞれクリップで締結した。なおこのVONAシステム用案内軌条締結装置は、昭和46年谷津遊園のモノレール締結で始めて開発されたゲージブロック式のものから,札幌地下鉄の案内軌条の技術を応用したエキセンポット式に改良されたものであった。

▼ユーカリが丘線完成

▼谷津遊園で開発されたVONA

軌道の主な諸元は次の通りである。

軌道構造/VONA中央案内軌条方式最小曲線半径/50m以上 
最大カント/14%以下最急勾配/5.5%。 
縦曲線半径/1,000 m以上軌道中心間隔/3m 
最高速度/50 km/h 
施工延長/5.200 km 
締結ピッチ/直3m 曲2m 
 昭和57年11月、ューカリが丘線は、3両編成で全長26m定員250人乗りで運転が開始され、振動が少なく、無公害。省エネの新交通機関として注目を集めた。

▼ユーカリが丘線締結装置