会社沿革

HISTORY

軌道核心工法の開発

直結軌道敷設のエ法

列車の振動騒音を防ぎ乗心地の良い耐久軌道を構築するためには、適切な軌道構造を選択するとともに車輌走行運動に適した線路線形とし、なおかつ軌道の仕上りを高精度にする施工法が必要である。特に、 コンクリート道床や鉄桁などと直結される軌道では、防振・防音に優れた締結装置によって車輪踏面と車輪フランジ接触面とが最適な平滑さを保つようなレール設定が望ましい。 
砂利道床に軌桓を組み立てて敷設する場合には、まずまくらぎ配置と軌間を確保した軌桓であれば、軌道引き延ばし後に通りや高低・水準等を個々に整正していく。また、曲線の場合にもスラックやカントも計画数値に合致させることも容易である。それは砂利道床も軌桓もフレキシプルで自在に整正できるからであった。
 しかし、直結軌道の場合には、事後整正が不可能であるため、 必然的にレール初期締結時に正確な計画設定が要求される。それにはどうしても検測項数の単純化をはからなければならなかったのである。そこで、昭和46年4月渡辺社長はそれらの問題を解決した軌道中心線と設定水準高の測定原点を知り、任意の線形に検測できる核心計を開発したのであった。 

核心at

核心工法による軌条敷設

まず従来から施工されている直結軌道の工法を分類してみよう。 
(1) 型枠に遣り方をだしておき、コンクリート打設をする。 
(2) レール軌桓を上吊りにして、それを遣り方としてコンクリート打設をする。  
(3) プレキャスト直結軌道を連接して軌道構築する。 
連接軌道方式(日軌フラッター路床)マット調節スラブ軌道方式 
そして、直結軌道としての検測要素は、レール座面から見れ 
ば、 次のような12の要素がある。  すなわち①軌間②水準 ③通り④高低⑤軌道中心との離れ⑥締結間隔に対する位置⑦レール傾斜敷設の座面傾度⑧中心線に対する座面方向⑨線路勾配に対する座面傾度⑩カント⑪スラック⑫軌道設定水準である。 
 この12要素を満足させるための短プロックの設定座標の項目 
数は、左右レールで32となりレール直結のコンクリート打設をすることは容易ではない。そこで、軌框に組み立てたものに罫書きし、測点に一致させる軌上吊り工法、あるいは連接した軌道プロックに罫書きして路盤杭の遣り方に合致させるなど、簡素単純化をはかることによって直結軌道の直結敷設が行われてきた。

核心計による短プロック設定状況

しかし、軌桓や連接軌道プロックまたはコンクリートスラプ軌道などに罫書きした場合、製作誤差と敷設誤差が累積しレール踏面の正確な設定は期しがたかった。特に曲線部では検測項数が多くなり,直線部の遣り方では設定できなかった。
そこで考えだされたのが軌道核心工法であった。

軌道核心工法

軌道核心工法とは、軌道敷設時の検測項数を最も単純化するために直線、勾配、曲線各部を通じ、遣り方の規正と基準点や原点の移程を核心計によって機械的に容易にしかも正確に知るものであった。すなわち、軌道核心を旋回軸とした直交水準梓をもって、任意の傾度と核心からの位置とが同時検測できる計器(核心計)により軌道の軌間、水準、通り、高低、カント、スラック、勾配を設定するものである。

新玉川線への応用

新玉川線は、交通渋滞の著しい国道246号線(玉川通り)の緩和や沿線住民の通勤・通学の足として東急電鉄により開設されたものであった。 
当社は昭和50年、東急建設卸から新玉川線軌道敷設工事を受注し 3月工事に着工した。 
新玉川線敷設の概要は次のようなものであった。 

軌道構造/複数ボックス中柱式一部シールド地下鉄道線路延長/9.458 km 
曲線半径/最大5,797 m、最小250 m 
最急勾配/30%。 
最大カント/90mm軌間/1,067 mm 
レール/50 Nロング 
まくらぎ/YS5型短プロック、RC大型ブロックコンクリート直結軌道 
昭和50年3月延長9.458 kmのうち第1期工事の池尻大橋~駒沢大学間の3.280 kmの軌道敷設が核心工法で施工された。この工事には、核心台110基、核心計3基、レーザーセオドライト1基、精密糸張器2台、その他内外軌用ストラット760本を使用した。 
軌桓の敷設速度は当初は、30m/日前後であったが、工事終了 
時には60~100 m/日となった。仕上がり基準値は、軌間、水準通り、高低においてそれぞれ直線土1mm,曲線士1.5mmであり検測の結果はこの値を十分に確保することができたのである。 
なおレールの締結は、タイパッドとVばねを使用した2重弾 性締結が施された。 
この工事は翌年6月完了した。 

核心工法による敷設例(新玉川線)

新玉川線