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連接軌道の実用化

連接軌道って何?

連接軌道は、幅の広い鉄筋コンクリートブロックを隙間なく敷設し、PC鋼棒で一体化した軌道構造です。この連接軌道は、従来の踏切構造の抜本的な改良を目的に開発され、踏切工事の工期短縮、耐久性の向上に貢献しています。 
 また、この構造を応用して寒冷地、降雪地に対応した、上面にゴムを貼ったゴム貼型、ヒートパイプや散水配管をコンクリートブロックに内蔵した消融雪が可能なものもあります。 
これらの使い分けは、北海道等の激寒冷地はゴム貼型また北陸、東北等の豪雪地域はヒートパイプ、散水型が一般的に使用されています。 

連接軌道

連接軌道の三軌道分
 

連接軌道 国内最小軌間762mm

ゴム貼型連接軌道 

連接軌道の分岐器付帯

連接軌道 三線軌道用
 

誕生

もともと鉄道の踏切は、列車と道路交通の交差する場所であり、この二面性が軌道構造上からも道路構造上からも弱点となっていました。
そのため従来は重要な踏切にコンクリート道床を用い舗装もコンクリートブロックを用いる等の配慮が行われていましたが、経済発展に基づく列車密度の増加とモータリゼーションの進展に伴いその保守が困難を極めるようになってきました。そこへ登場したのが、耐久構造物としての弊社のコンクリート製の連接軌道でした。

               初期の連接軌道

開発期

幅の広い鉄筋コンクリートまくらぎを隙間の無いように敷き並べて、これをレール方向にポストテンショニングし、道床および路盤の永久沈下を最小限にする軌道構造の「コンクリート連接軌道」の実用化へ向けての実験は、運輸省運輸技術研究所の指導のもと行われました。その結果、1959年に至って一般軌道、併用軌道、踏切舗装などあらゆる軌道に利用が可能であること、特に踏切舗装工事においては、踏切の幅員が10~15m程度ならば、従来のような長期にわたる運転規制、交通規制を行うことなく2~3時間の閉鎖間合いで完全に舗装工事が出来ること等が実証され軌道強化と相まって工期の短縮が極めて効率的に発揮出来ることも確認されました。この時点で踏切のコンクリートスラブ化ともいえる「連接軌道」の実用化の道が開かれました。この年、まず初期の実験が行われた東急東横線元住吉駅構内の踏切を皮切りに首都圏の私鉄で採用されはじめ、翌1960年には範囲が国鉄にも広がり実用化の路線は確実に敷かれていきました。

                                                                                開発当初の連接軌道

利根工場から全国の踏切へ

1960年当初に始まった連接軌道の工事受注は、8件でしたが、1961年に入ると需要は急増し、1963年には200件を超えました。
この様な背景の中、開発当初より連接軌道用コンクリートブロックの製作は、神奈川県寒川にある会社に発注していましたが、自社製造工場設立を検討することになり、茨城県古河市中田新田77の約1万m2の敷地に建設された工場が現在も稼働している利根工場です。
1962年10月に利根工場が竣工して生産体制が整うと、ここで製作された連接軌道が全国各所に敷設されました。全国に普及する過程で、北海道・北陸、東北の寒冷地、降雪地対応で連接軌道内にヒーター、散水配管を内蔵したものや表面にゴムを貼った消融雪が可能な連接軌道も多数敷設されました。

竣工直後の利根工場

踏切から併用軌道へ拡大

連接軌道は、踏切設備の構造改良として使用されることが一般的ですが、路面電車軌道の交差点に多数使用されています。交差点の軌道は分岐器などが介在している箇所が多く、これらを連接軌道に格納することにより道路面の平面性の向上に寄与しています。これにより、歩行者および車いすの安全が確保され、電車、自動車のスムーズな走行が可能となり、好評を頂いています。

併用軌道に使用された連接軌道

連接軌道の応用例

連接軌道の応用例の一つとして、門型クレーンの走行するレールを連接軌道に格納した事例があります。連接軌道を使用することによりクレーン周りの路面が平滑になりトレーラーの進入、荷物の積み込み、取り卸しがスムーズになります。また、下図に示す様、地下構造物建設時に連接軌道を工事桁に取付け仮設踏切として使用した例もあります。

クレーン軌道に使用された連接軌道

地下構造物建設時に使用された連接軌道